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あの頃のままに優しさだけを乗せて紡がれる名前。ねぇ、俺はどんな風に貴方の名前を呼んでたっけ? ―只今休止中
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 今年も綺麗に咲きましたねぇ。純和風な庭の片隅、咲いた紅の花が目に留まり、思わず足を止める。鋭い棘を持つこの花は贈り主に非常に似ていると思う。気安く触れようものならその手を傷つけ、けれどその誇り高く咲き誇る姿に惹かれてしまう。多様な色を持つこの花だけれど、この色が好きなんだと彼は言った。深紅の、血の様な色が好きなのだと。
 この花を貰ったのは別れの時だったと今でもはっきり記憶している。同様に私は自国の薄紅を用意していた。考えていることは一緒らしいという事は目を見ずとも理解出来た。短い間ではあったが彼とは良い友人であり、良き理解者でありそして共鳴者であったと思う。思考回路もよく似ていたということだ、特に負の方向に関して。
一度目に焼き付いたらしばらくは離れない深紅は普通に手に入るものではなく彼が丹精こめて育てた花にのみ現れる色らしい。らしい、というのは本人から聞いた訳ではなく、彼の海峡向こうの隣国から聞いたからで、この花を見たその人の驚き様は凄かった。勿論その人は声を上げたわけでも表情に表したわけでもない。けれどその蒼い瞳が見たことが無い様に陰ったので。
 歴史を重ねるごとに紅くなっているという紅は私の庭に来てからその紅さを増した様に思う。いっそ血だと思えば気も楽だというのに、彼があぁ言うからそうゆう訳にもいかない。全く面倒な事だ。酷く心がざわめいて、それが紅さ以外の理由だということが嫌でも分かるから尚更。それはきっとあちらもそうなのだろうけれど。
 花言葉も風習も何も関係無かった。花を互いに送りあった、ただそれだけ。花の色について言った後、彼は何も言わなかった。私もこの花の名を告げたあと、咲く花は紅というには弱い色ですがとても好きな色なんです、と続けた。彼は鉢植えの苗木を見て、無言で受け取った。私がそうしたように。向こうに贈ったあの苗木は元気にしているだろうか。
 ふう、と吐いた溜息は思い。どれだけ感情をごまかしてもやはり今年もこの花を花瓶に飾ることになりそうだ。手を伸ばして茎に触れれば、ぷつりと棘が刺さる。この作業の度に必ず指には紅い滴が出来る。そして見比べて思うのだ。

 あぁ、熟れた恋の色をしている、と。



花は毎年必ず咲くんです、という話。
英verも書きたい。英日英って書いたけどこれ多分結局仏英と米日だなって思った。しかこく!
あと、これただ薔薇見て英を思い出してるって話になっちゃって超悔しい。これ肝心な部分が多分伝わらない。力不足だわ。あーあ。

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